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『愚者と愚者』の装丁を擁護する

評判がよくない。(イラストを描いてくれた帝国少年さんの絵の評価とは関係ないことですが)ネットでは印象として半分ぐらいの人があの装丁ではだめと。ラノベの読者に媚びているんじゃないのかというキツーイ声も。想像もしなかったのでちょっとおどろいた。わたしが鈍感なのか。鈍感なのだろう。
知り合いの書店員さんにも言われた。
「表紙がいけません、いけません、文庫になった際は、クールでソリッドなやつで!」

角川書店のS氏の言葉を正確に再現すれば、
「ヲタクの読者にもとどけたい」
と帝国少年さんを推薦。
そのときのわたしはラノベがライトノベルの略だとはたぶん知らず、腐女子とボーイズラブにはまったく無知、というレベルだったが、ヲタは(いまでは腐も)健全な逃避をする人だと思うから、そういう人たちにぜひ読んでもらいたいし愉しんでもらえるはずだと、ためらうことなくS氏の提案に賛同。

本の中身にふさわしい装丁かどうか。
戦争に加担する罪深い子供と女性たちを主役に据えたエンタメ小説を企てるとき、どのように物語ればそれがエンタメ小説として成立するかを考えるわけで、わたしが選択したのは、戦争の酷さを可能なかぎり写実しつつ、そのうえで快活にまぬけにロマンチックにセンチメンタルにスペクタクルに物語ること。
本の中身にふさわしい装丁だと思う。

反対する理由があるとすれば、ある年齢層とかある文化的傾向の人が手を出しにくいということぐらい。でも『裸者と裸者』を買ってくれた人のデータはない。あの装丁で売れるか売れないかを判断することはできない。もう結果は出ているが、装丁が影響したかどうかを判断するためのデータはない。

帝国少年さんのイラストに賛同した理由はもう一つある。
知り合いの書店員さんに、わたしは言い返した。
「そんなに悪い装丁だとは思ってません。中学生や高校生に読んでほしいからね!」







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