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高校生女子はどう読んだか①

 狭間の広場の火狩朱夏さんhttp://ameblo.jp/9s-and-arikawahiro-love/archive3-200610.htmlが『裸者と裸者』の書評を書いたとき16歳の高校一年生。もうその年齢だと「ラノベは図書館で恥を忍んで借りる」らしいが、朱夏さんはラノベを中心に恐ろしいスピードで小説を読み書評をブログに書きつづる。

覚悟してお読みください。
ずっとラノベばっかりだった人にはちょっときつかったです。
ひっさしぶりに重い本を読みました。
なので今ちょっと胃もたれ中。食傷中。

 高校生女子はどう読んだか。作者として強い関心がある。朱夏さんの書評からもうすこし抜粋させてもらう。

キレイなお金が欲しかったけど、汚いお金で2人の命が助かるなら。正しい教育を受けて正しい道を歩めるなら、という海人に、弟の隆は言います。

「ようするにカイトはおれたちをすてるわけだ」

   *      *

レズビアン、レイプ、ゲイ、性差別、年齢差別、人種差別、政府軍と反乱軍、派閥、地方軍閥、宗教、マフィア。
賢さ、狡猾さ、卑怯さ、狡賢さ、理性、誠実、常識と非常識、プライド。


   *      *

椿子は桜子、桜子は椿子。
彼女達の結末と、「父親」に対する姿勢。
冷静に他者を分析する彼女達が好きです。


   *      *

利害と損得と利権と権力と武力と食料が絡まりあって、
戦争ナシでは回らなくなってしまった経済情勢の中で、
それぞれがそれぞれの理念の下、ただひとつ戦争終結に殺し合うお話。

 朱夏さんが叩き出した言葉は、作者が小説のなかに投げ込んだアクチュアルで複雑な問題群を手がかりに、高校生女子が物語の舞台を理解し、登場人物の人生を追体験しつつ、ふむふむなるほどあららと、小説を愉しんだ証だ。



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コメント

初めまして、「狭間の広場」管理人の火狩と申します。
性描写もなんのその、普通に読みきってしまった当時16歳です。

裸者と裸者を知ったきっかけは続刊の表紙を見てからなのですが、
記事の中でも書いている通り、「出会えてよかった」と言いたいくらいの作品です。
恥ずかしながら、軍事面での知識があまりないので
頷いて読むことしか出来なかったのですが、
なんといえばいいのか……「戦争」に対して、
これほど妥協をせずに書いている本を初めて読みましたので、もう、「衝撃」という他、ありません。
寝る間も惜しんで読ませて頂きました。

そんな私なりの勝手な解釈を、
ここまで丁寧に取り上げてくださってありがとうございます。
気恥ずかしいやら嬉しいやら、
まとまりのない稚拙な記事を作者さまご自身が読まれたという事実やら、
どうしようが頭の中に駆け巡りました。

書評というにはあまりにも幼い感想ですが、
お越しくださって本当にありがとうございます。

続刊も是非、読ませて頂きます。

こちらでは初夏を思わせる暑い日が続いていますが、
どうぞお体をご自愛なさってお過ごしください。

それでは、乱文・長文失礼致しました。

投稿: 火狩 | 2007年5月 6日 (日) 12時22分

コメントありがとうございます。火狩さんの書評がわたしをどれくらい狂喜乱舞させたか! 大文芸評論家のあの人やあの人やあの人に評価されるより若い読者に誉められるほうが断然うれしい。

投稿: uchiumi | 2007年5月 6日 (日) 18時31分

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受信: 2007年5月 6日 (日) 12時36分

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