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おまえはなに者か

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映像は美しい。配役もいい。物語の設定も興味深い。
二コール・キッドマンの心理の劇も納得の範囲。
でもなあ。この映画のポイントはなにか。
少年がなに者かということだ。
肝心な点がさっぱり。
アン・へッシュ演じる女性が関係してるらしいが。
動機を隠しサスペンスを高めクライマックスで鮮やかに解き明かす
という古いドラマ技法では
少年がなに者かを説明できないはず。
その自覚がシナリオにも演出にもない。
だから整合性をもとめて古い技法を使い、
ちょこちょこ伏線を張りつつ説明しようとする。
ああまたなんか言い訳してるなと思うだけ。
その点は「ハードキャンディ」と同じ。
「ハードキャンディ」のなかに印象的な台詞がある。
少女に監禁された男が叫ぶ。「フー・アー・ユー?」
誰のことであれ、なに者かを、
TVで元刑事が得意げに語る犯罪の三つの動機、
カネおんな怨恨で説明できるはずもないし、
心の闇と言ってしまえばなにも語ったことにはならない
のだから、映画を観おわったあとで観客が
「フー・アー・ユー?」とスクリーンへ向けて問いかけ、
問いを発すること自体がカタルシスであるような映画を、
あるいは小説を創るしかないのでは
などと思った。




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